工事例(2×4)壁
2×4工法の壁はフレームと言います。縦に入っている部材をスタッドと言います。日本では
2×4(ツーバイフォー)が一般的ですが、欧米では外壁に当たる部分には2×6(ツーバイシ
ックス)を使います。縦荷重の強度、地震に対する強度的には2×4で十分すが、断熱性、
遮音性という点では十分とは言えませんので2×6を使うようです。また、使う素材は日本
で一般的に使われているSPFは間仕切り壁や力のかからない場所には使われますが外壁
や力のかかる場所はダグラス、ヘムファーが使われます。理由は、SPFは腐食しやす(ダグ
ラスの1/3)事、強度が弱い(縦荷重は問題ないが、風による度重なる横力で耐久性に問題
が有る)い事によります。材料としては加工しやすく曲がり等の変形が少ない、価格が安い
等の理由で日本では一般的に使われています。 横材は一番下に下枠が入り、スタッドの
上に頭繋ぎが入ります。頭繋ぎの上に上枠が乗ります。2×4材の長さは普通3,900ミリ位
ですから永い壁には頭繋ぎにジョイントが入り、強度が保てませんから、頭繋ぎと、上枠を
ジョイント部分をずらして重ね、釘で繋ぎ、強度を出します。窓を取り付ける所には下に窓
台を設けます、窓台はスタッドと同材を使います。窓の上にはマグサを入れます。マグサは
普通小さな窓で2×6、中くらいの窓から上は2×10を使います。スタッドの巾と合わせるた
め、両端にツーバイ材を配置し、間に合板を挟み厚さを調整し、釘で一体化します。マグサ
もマグサ受を配置し、その外側にスタッドを配置し、釘で一体化します。フレームの骨組み
が出来上がりましたら、構造用合板を取付ます。構造用合板は日本では6ミリ以上の物を
使いますが、欧米では12ミリが一般的に使われています。構造用合板のジョイントはスタ
ッドの場所で一本のスタッドの中間にジョイントを設け釘で一体化します。日本の一部では
ジョイント部分にスタッドを日本設置し、構造用合板をスタッドに固定し、スタッド同士を
釘で一体化した方法で行っているハウスメーカーがありますが、生産性を上げる利点は有り
ますが、耐久性に問題が有りますから、そのような方法は使用しないようにしましょう。ま
た、窓の部分は窓の端から中に一本目に入った位置でジョイントを作ります。日本の在来工
法の様に窓の端の位置でのジョイントはしません。窓の部分の強度が落ち、地震の時に壁
に亀裂がはいります。これは内部のボードでも、間仕切りのボードも一緒で必ず、開口か
ら一本入った位置のスタッドでジョイントして下さい。マグサは間仕切りの開口(ドアー
等)にも必ず設置してください。構造用合板は1階根太、2階根太まで張ります。長さが
足りない場合には、スタッドの間に設置した振れ止めの位置で行ってください。 |