鳳凰三山

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■ 鳳凰三山

地蔵岳

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観音岳 

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薬師岳

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 鳳凰山(ほうおうざん)は山梨県の南アルプス北東

 部にある3つの山の総称です。後述の通り、鳳凰山

 とはどの山を指すのか歴史的には諸説あったため地

 蔵岳・観音岳・薬師岳の3山の総称として特に鳳凰

 三山とも呼ばれます。

 南アルプス国立公園内にあり、日本百名山に選定さ

 れています。鳳凰山は南アルプスの主脈からは離れ

 ており、山がある支脈は甲斐駒ヶ岳から始まりアサ

 ヨ峰、高嶺、鳳凰山へと続いています。鳳凰山の山

 頂部は3山とも森林限界上のため眺めがよく、天気

 が良けれ北岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳、富

 士山などが眺められます。鳳凰山の東に視界を遮る

 山はなく甲府盆地が広がっているため、非常に開放

 感の高い山です。

 茶色っぽい山が多い南アルプスの中で、甲斐駒ヶ岳

 とともに例外的に花崗岩の白い山肌となっています。

 荻生徂徠『峡中紀行』、『甲斐国志』、野田成方

 『裏見寒話』、萩原元克『甲斐名勝志』など近世の

 地誌類によれば「鳳凰山」の指す山域は時代により

 認識が異なっており、地蔵岳のみを指す一山説、観

 音岳、薬師岳の二峰を指す二山説、三山すべてを指

 す三山説があり、山名論争が展開されてきました。

 山麓地域では昔は一山説が一般的であったが後に

 山岳信仰の広まりに伴い三山説が浸透し、二峰を区

 別しがたい甲府近在で編纂された『裏見寒話』や甲

 斐国絵図類などにおいては二山説・三山説をとって

 います。しかしながら、いずれにしても現在とな

 っては鳳凰山とは鳳凰三山と同義です。

 地蔵岳の山頂部はオベリスク(地蔵仏)と呼ばれる

 巨大な尖塔があり、鳥のくちばしに満たれられるこ

 とから鳳凰の山名由来になっていると考えられてい

 ます。オベリスクはこの山域の象徴的存在で甲府盆

 地からも注意して観察するとその姿を見ることがで

 きます。地蔵岳山頂の2個の巨石が相抱くように付

 き上がっていることから、故人がこれを大日如来に

 擬して崇拝し法王山の名が付いたことが山名の由

 来であるとする説もあります。

 757年(天平宝字元年)に、女帝孝謙天皇(奈良法

 王)が転地療養のために奈良田に来て法王山に登

 り、その山名が転化して鳳凰山になったとする説も

 あります。

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